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ORANGE is the new BLACKについて語る

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こんにちは。ゆるです。

 

突然ですがみなさん、ネットフリックス好きですかーーーー??

 

 

私は元々ステイホームが得意な人間だったのですが昨年から続くこの状況のおかげでネットフリックスに加入し、もはやネットフリックスが無ければ人生に楽しみを見いだせない人間になってしまいました(どない)。

さて、ネットフリックス内にはネットフリックスが制作したオリジナル作品というものがあります。ネットフリックスはこのオリジナル作品にかなり力を入れており、2020年度のコンテンツ制作費はなんと118億ドル!ちょっと庶民には想像がつかない数字ですね。私的にこのオリジナル作品たちの強みはネット配信だからこそできる【メッセージ性のクオリティの高さ】にあると思っています。

今日はその中のひとつ、”ORANGE is the new BLACK”について語っていきたいとおもいます。

 

 

どんな人におすすめ?

こちらのドラマは社会的メッセージが強いヒューマンドラマになっています。刑務所が舞台ということで内容的に少し暴力的で重いのもあるので、そういうのを目にするのも嫌!苦手!という方は視聴注意かもしれません。ただ、社会への問題提起やそれを現実世界で変えていこうというムーブメントを生み出したドラマであり、そのような社会派ドラマが好きな方にはとってもおススメです。また、アメリカドラマ独特のブラックジョークが多く、コメディもベースにしかれているドラマなのでまずは見てみてほしいです。

 

題名に込められた意味

そもそも”the new black”とは、ファッション業界のスラングで”今年の流行色”を意味するんだそうです。そして、orangeとは、このドラマの中で出てくる受刑者が着用している服の色のこと。つまり、囚人(服)が次にくるトレンド!っていうなかなか攻めた意味が込められています。また、こちらのドラマの設定でオレンジは新入りが着る服の色なのですが、本来刑務所の外の社会では優遇される立場の白人である主人公が、黒人と同様に差別を受けることになるんですよ、という意味も込められているそうです。

 

どんな物語?

まずは予告編をどうぞ!


www.youtube.com

 

主人公であるパイパー・チャップマンは婚約者のラリー・ブルームと幸せな日々を送っている。ところが事態は一転、10年前に当時の恋人アレックス・ヴァウス(女性でレズビアン)の麻薬取引を手伝った罪で刑務所へ入ることとなる。パイパーは、荒くれ者がそろう刑務所の中で無事サバイブできるのか!?

めちゃくちゃざっくり言えば導入はこんな感じで始まります。

 

さて、それでは私の感想を見どころポイントと惜しかったポイントに分けて語っていきます。

 

◎見どころポイント

多くの社会問題に切り込んでいる

先にもお話した社会的メッセージの部分ですね。これは私が制作者たちの熱量をとても感じた部分でした。犯罪者という肩書である前にひとりの人間である彼女たち。彼女たちがどのような人生を送ってきたのか、そしてどういう経緯で罪を犯すに至ったのかについてのエピソードが物語の随所に出てきます。これ個人的にとても大切な部分だと思っていて、犯罪ってもちろん個人の問題ではあるんですが、その背景というか根本には貧困、薬物依存、ひとり親、人種差別、格差というような社会問題が潜んでいるものも多くありますよね。

また、刑務所内で受刑者たちが受ける不当な扱い、看守から受ける暴力問題、刑務所が民営化し利益優先になることで起こる所内環境の劣悪化、出所者の社会復帰の難しさ、MeeToo問題、移民問題など、大なり小なり現状起こっているであろう問題も多く取り上げられていました。個人的にこのドラマを見なければおそらく知りえなかった問題もあり、自分自身が問題意識を持つことができたこともよかったです。その点でここまで視聴者に問題意識を提起できるドラマを作った制作陣には、拍手を送りたいです。

また、このドラマからプッセイ・ワシントン基金というものが生まれています。(プッセイ・ワシントンはドラマの登場人物のひとり)

Poussey Washington Fundすべての寄付は、刑事司法、政策改革、移民の権利を取り巻く社会問題に焦点を当てた8つの非営利団体を支援し、大量投獄の影響を受けた人々を支援することに向けられます。

charity.gofundme.com

こちらドラマの中で立ち上げられる基金なのですが、現実世界で実際に制作陣が創設したそうです。基金まで作ってしまうとは、メッセージを投げかけるだけでなく具現化するその行動力、素晴らしいですよね。。

 

シーズン5が傑作

完全個人的見解です。シーズン5は、ある一人の受刑者の死をきっかけにそれまで溜まりに溜まっていた受刑者達のうっぷんが爆発し、なんと刑務所の乗っ取りが起こります。受刑者達の生き生きした姿が本当に見もので、結構笑えるシーンが多いです。ちょっと過激な場面もあり、そこについてもまた後シーズンで問題として描かれるのですが...。このシーズンとにかくお祭りわっしょい感がやばいです。なのでどちらかというとフィクションとして楽しめ、エンタメとしては本当に見ものだったと思います。

このドラマは脚本家や監督が話ごとに違うという特徴もあります。なので、ちょっとした雰囲気の変化が話ごとにあるのでこの話は好き!というものがきっと視聴者それぞれで一つは見つかるんじゃないかなと思います。そのような視点でみても面白いですよね。

 

登場人物たちがとても魅力的に描かれている

他人に嫌がらせしたり、刑務所内で薬物を使用していたりと、最初は、『わお、刑務所ってこんな感じなんだ、とんでもないな!』という感じで描かれているのですが、ストーリーが進むにつれ自己中心的だと思われていた登場人物たちの他人思いな一面がでてきて、ほろりとさせられます。また、色んな問題を抱え、もがきながらも頑張っていく彼女たちの姿に勇気ももらいます。舞台は刑務所ですが、内容を紐解いていくと少年ジャンプ的要素も満載です。またそれだけではなく、人ってあざとさや自分が生き残るためのずる賢さとか、誰しもそういう一面をもってるじゃないですか(よね?)。そういう、人間らしさが上手に表現されています。なのでシーズンがすべて終わる頃には、推しキャラが何人かできていることと思います。(もちろん、クズで終わる人もいるよ!)

そして、キャラクター設定もそうですが役者さん個人個人の実力の高さもめちゃくちゃ評価したいです。このドラマ、強烈なキャラが揃いも揃っているのですが(むしろ平凡な人いたっけ?くらいの感じ)本当にこんな癖ありの役柄をみなさん違和感なく、むしろそのキャラで現実生きてるでしょ?ってくらいお上手に演じていらっしゃいます。ドラマ内ではレズビアン設定が多く出てくるのですが、実際役者さんたちの中にもLGBTQ当事者がおり、自分の性的指向と同じ役柄を演じている方もいます。それがこのドラマにリアリティを出している部分も少なからずあるように感じました。先ほどお話したプッセイ・ワシントンを演じたサミラ・ワイリーもレズビアンなのですが、このドラマがご縁となり脚本家兼プロデューサーのローレン・モレリと2017年に結婚しています!そして今年の4月には2人の間に長女が誕生しています。おめでたい!

この世界観の中で見事に演じきったすべての役者さんたちの今後の活躍を期待したいです!!

 

実話を基に作られている

この作品なんとパイパーの実体験を記した本を基に作られています。私は本の方は未読でどうやらそちらの方は、パイパーの刑務所奮闘記的な内容がメインになっているとか。実話が基になっているが故のリアリティもありつつ、ドラマの方が少し過激でドラマティックに描かれているみたいなので、本と内容を見比べながら視聴するのも楽しそうですよね。私も本読んでみようと思っています。

 

◎ここがちょっと惜しかったポイント

ちょっと長いかな

私的に飽きがきてしまうような部分がちょいちょいありました。これは完全に個人の趣向だと思うのですが、私はドラマにはどちらかというとハプニングが起こることを好むタイプです。だからシーズン5がめちゃくちゃハマったんだと思うんですが、それ以外はどちらかというと単調に物語が進んでいきます。いや、単調では決してないんです、むしろハプニングは結構起こっているのですが、シーズン5のハチャメチャ感がすごすぎた。。特に6以降はシーズン5にアドレナリン持っていかれてるので特にそう感じてしまったというか。なので、私は何か別のことをしながらこのドラマを見るということも多かったです。。ただこの長さがなければ、私が最初に見どころポイントとして挙げた制作サイドの熱い思いを表現出来なかったのでは、なんならまだ尺が足りていないのでは、と思うくらいなので、必要な長さだったのかなという感じもします。

 

...これくらいかな?

 

まとめ

完全主観で感想を語ってきましたが私的には総じてとても意味があり、興味深く視聴できたドラマでした!このドラマに出会えてよかった!ネットフリックスに入ってよかった!ネットフリックスジャパンさん、おススメしてくれてありがとう!

少し興奮気味ですが、最後シーズン7まで見終えた今、完走し終えた達成感がありそして誰かとこの思いを共有したい!と思い、こちらにつらつらと書き連ねました。。

この記事をみて少しでも興味をもってもらえたらうれしいです!

 

ここまで見ていただきありがとうございました。

 

それでは!